ぼくは麻理のなか 第9巻(最終巻)感想|ついに明らかになった麻理の真実

先ほど、Amazonの売り上げランキングを見て驚きました。
「コミック・ラノベ・BL」部門で、押見修造さんの漫画「ぼくは麻理のなか」の9巻が4位に入っている!

この漫画、私は大好きなんですけど、正直、万人にお勧めできる漫画ではありません。青年漫画雑誌に連載されていただけあって、18禁に近い描写があったりしますし、軽くホラーっぽい要素があったりします。

ということで、知る人ぞ知る漫画だとおもっていたのですが、こんなに人気があったんですね(笑)

さて、そんな「ぼくは麻理のなか」なんですけど、9月に発売になった第9巻が最終巻となりました。
この漫画を全く知らない人のために1巻からのあらすじを書いておくと・・・

<ぼくは麻理のなか あらすじ>
 主人公・小森功は大学生になって東京に出てきたが、うまく大学に馴染めず、引きこもりの生活をしていた。楽しみと言えば、コンビニで見かけるキレイな女の子を尾行すること。しかし、ある日、目覚めてみたら、見知らぬ部屋に居て、鏡を見たら自分がその娘・吉崎麻理の姿になっていた!

肉体と心が入れ替わった?! そんなことがあるのかと、麻理の姿のまま、自分の肉体の方に会いに行くが、まったく知らない人を見るような反応をされ、「入れ替わった」わけではないことに気づく。

じゃあ、麻理の心はどこに行ったのか? 解決策も見つけられない中、小森の女子高生・吉崎麻理としての生活が始まった。

「ぼくは麻理のなか」1巻より引用

 
 男女の心が入れ替わる、というのは古くから映画や小説で使われてきたネタですが、この「ぼくは麻理のなか」は変則的な入れ替わり(?)で、そのあとの展開も新鮮なものでした。小森は麻理としていろいろなトラブルを乗り越えていくのですが、「なぜ小森の心が麻理に宿ったのか」というこの漫画最大の謎が、ようやく最終巻の9巻で明らかになったんですね。

 さて、その9巻の感想。

  ・・・・・・・・って、何書いてもネタバレになりそうで何も書けない(爆)

8巻で、小森(麻理)の夢の中に本物の麻理が出てきて、「小森くん、ごめんね 私、きみの日記見ちゃった・・・」と言うシーンがあって、それを読んだときは意味不明だったのですが、これがものすごく重要なポイントでした。

 麻理の小森化現象は、その日記を読んだときに全て氷解するんですね。私はなんとなく、この「入れ替わり事件の真相」は、想像できてはいたんですが、最終巻ではとてもキレイにそれが説明されました。小森の心と、麻理の心、そして「ふみこ」の心が会話するそのシーンは必見です。

 
 様々な謎や伏線をしっかりと回収し、キレイな終わり方をした見事な最終巻ではあったのですが、私的には少し、物足りない感じがしました。まあ、物語は物足りないぐらいがちょうど良いときもあるんですけどね・・・・(笑)

 というのは、肉体の方の小森の存在です。なんか浮かばれないですよね、ていうか、この事件は良い迷惑だったって感じです。ある意味被害者に近い。それなのにラストの方の爽やかな「はーい」という声と表情1コマだけで終わらされたら、カワイソ過ぎです(涙)

最後に、「ホンモノの麻理とお友達にナル」みたいな結末はダメだったのかなあ~?
恋人は無理だと思いましたが、それぐらいの未来はあっても良いように思いました。

9巻を読んだみなさんはどう思いましたか??

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